種市vol.6 ありがとうございました!
2月3日、4日 吉祥寺のキチムと西荻窪の松庵文庫で開催されました種市vol.6 無事に終えることができました。4日、マーケットが終わる午後4時のクローズと同時に、手元にあるカウンターは650を超えていました。2月4日だけの人数です。キチムに来てくださった方々の人数です。松庵文庫の2日間、トーク2日間も含めますと種市として2日間の来場者数は2000人をとっくに超えていました。まだ、きちんとしたことをお伝えできるほど感じたことを言葉に落とし込めておりませんが出展者として参加してくださったみなさま足元の悪い中、ご来場してくださいましたみなさまボランティアでお手伝いしてくださったスタッフのみなさまキチムと松庵文庫のみなさまもう、本当にたくさんの方々の時間をいただきながら過ごせた2日間でした。使い果たした体力気力の後に残ったのは、感謝、だけです。私たちだけでは、こんな会は開けませんでした。さらに、来場してくださった方はなんだか楽しかった!と。参加してくださった方は刺激的だった!楽しかった!頑張れる気がする!と。嬉しい言葉ばかり、聞くことができました。それぞれに、それぞれの想いを、いろんな場所で聞くことができてまた、次回も!と、いろんな期待でいっぱいです!それと同時に、私たちにはいろんな課題が残りました。ズラズラと、それについて書いていこうと思います。これは、ただの記録ですので長文になりますし(めっちゃ長いです!)「八百屋」「流通」としての見解です。正直に、書いてみようと思います。-------□□ 野菜が売れた、売れた?ほとんどの野菜は完売しました。キチム会場の私たちも午後2時には完売。松庵文庫の野菜もよく売れた、と聞いています。来場者数も前回よりも伸びていますので、加工品もよく売れていたように感じました。ただ、私たちは客観的に野菜については「いつもよりも野菜が少なかったから、売れたように感じた」と思っています。正確な数字ではありませんが、全体でいうといつもの種市の半分も、野菜はなかったと思います。私たちの売上金額も、前回と全く同じ7万円で完売しました。同じ7万円という金額で、前回は売れ残り「野菜が売れなかった」今回は完売して「野菜が売れた」と、判断するのは、一度きちんと立ち止まって考えるべきことだと思います。その、なにを考えるか?というのはそれぞれだと思いますが、私たちが考えることは、ここから少しずつ書いて行きます。(支離滅裂ですがすみません!)ただ、何度も種市に来てくださっている方が、今回も来てくださって、2日間共に足を運んでくださる方も。お客様を覚えていられるイベントって、あまりないですので知人がたくさん来てくれた!というようなハッピーな気持ちになれるのは本当に嬉しいことです。□□ いつもよりも野菜は少なかった(かなり少なかった!)種市を開催するときに、農家さんたちに連絡をして、どんな野菜があるのか、どのくらい持ってこられるのか確認してみたところ、ほとんどの方が加工品しかない状況でした。それはそうです、この時期は端境期ですから。この時期に開催を決めたことを一瞬、ためらったくらい、野菜がありませんでした。(だけど、端境期だから、この場所に家族で来れた、という方々もいらっしゃいます!)それと同時に、数名の農家さんからは野菜が育たなかった、ということも聞きました。夏の雨、のせい、ですね。今年の大根やカブは、どの地域のも水分が多く、いつもより、味がぼんやりしていることがあります。そのくらい、の、雨と日照時間の少なさが冬の野菜に影響されてきました。乾いているようで、土、に、影響が残っていたんだと思います。□□ 西の農家さんと金子商店さんに負担をかけてしまいました。ただ端境期、とはいえ、西の農家さんには野菜がそれなりにありました。料理家さんたちに使っていただく野菜も、西のものが中心。特に開催前の1週間、九州地方の農家さんたちには、負担が大きかったと思います。すみません、無理難題を、、、の時もあったと思います。本来でしたら、私たちがとりまとめるところを、配送の関係もあり、今回は金子商店さんが料理家さんと農家さんを繋げてくださいました。とてつもないご苦労があったと思います。ありがとうございました。□□ 日本の西と東にわけたのに、その先を伝えられなかった西の農家さんは松庵文庫に、それより東の農家さんはキチムに出店いただきました。今の季節、西には野菜があり、東は気候が厳しいので野菜がない、だから、加工品の売り場が多くなる。そういうことをイメージして。ですからキチムで野菜を販売していたのは、田村さんの大根2種類(もうこれで畑にもなく終わりです!)とwarmerwarmerだけ、でした。それが何を意味しているか、というところ。全国的に端境期とはいえ、今は、西に野菜がある時期です。桜前線と同じく、端境期前線、なるものがあって。雪がとけて春になるまで、今度は西が端境期になりますが東の山々では山菜や芽吹いた春野菜をいただくことができます。せっかく、西と東で出展者をわけたのですが、うっかり、このことを伝えることを忘れていました。反省点です。□□ 野菜が売れたもう一つの理由は今、野菜が高騰していて、野菜を買うのも一苦労だというのが一般的なところです。白菜1/4が300円もする市場価格、でも、warmerwarmerの売り場はいつもと同じでした。いつもは「在来野菜って高い」とか「セレブが買うもの」とかよく言われて、少々ウンザリするのですが(笑)今回は市場が高いので「在来野菜って安い!お買い得!」と。いえいえ、私たちは変えていないんです。正当に根付けをしてるだけなんですけど、市場があまりにも高いからそういったお客様の反応は、購買意欲にもなり、野菜が売れていきました。□□ 今、有機野菜や古来種野菜がお買い得なんです!!(安く感じるだけなんだけど)本当は本心を言えば、なぜ、市場価格が高騰してるのか?誰がコントロールしているのか?そしてなぜ、野菜がないのか?というところに、コミットしたかったし、立ち止まって考えられるようなちょっとした仕組みがあればよかった。例えば、農家さんたちとそのところだけ共有してなるべく話をしてみよう、とか、トークで話をしてもらうとか。でも、それもまた個々の感覚なので、そこまで伝える必要がない、ということであれば、「今、有機野菜や古来種野菜がお買い得なんです!!(安く感じるだけなんだけど)」「古来種野菜を試して感じるなら今なんです」「その野菜は、ここのお店やここのお店で買えます!」と、具体的に伝えるべきでした。チャンスだったんだけどなぁと、ほんとこれは自分たちに残念でなりません。これは、今からでも遅くないと思うので、言っていきます、し、皆さんも、声を大にして!伝えて欲しい。それで、一人でも多くの人が食べて、その味に驚いて、次はちょっと高いと感じる時期にもどってきたとしても時々、買い求めて欲しい。より具体的に日々のアクションにおこせる方法を伝えられませんでした。(買うだけじゃないんですけどね)□□ 小さな子どもたちの居場所すべての時間が終わり、夜の10時を過ぎた頃、ボランティアで手伝ってくれた友人がちょっと気になるからと、屋内と屋外をへだてる大きな窓ガラスを拭きはじめました。私も手伝い、新聞紙で汚れをふき取っていると、そこでご飯を食べていた小さな子どもたちのことを思い出しました。中に入れず、入れても落ち着かないから、買ったごはんを外の通路に座って、食べて。その食べた手で窓を触ったんだと思います。窓ガラスのあちこちに、その食べ物らしきものがたくさんついていました。規模が大きくなる、ということの意味。これは、伝わってるのか、伝わっていないのか、と自問自答でした。野菜だけのことではなくて、大きくみた環境そのもののこと、本当のことを知れば知るほど、不安も大きくなるしネガティブな意見にもなります。でも、私たちはこの野菜を見る限り、そういうネガティブなイメージを持てなくて。背景にあることは社会に対して逆行のような足並みなのかもしれないけれど、私たちはこの古来種野菜と呼んでいる野菜たちが美しくって、美味しくって、作ってる人たちがこんなにも素晴らしい人たちばかりででも時には頑固親父がいたりもするけど、そんなハッピーしかない野菜たちの空間や業界そのものに鮮やかな色をつけて、そのイメージのまま、子どもたちにたくしていきたい。それが私たちの役割だと思っています。だけど、種市で子どもたちが野菜に触れて、食べれて、話を聞けて、種を初めてみる驚きを、体感できていない。私たちの日々の想いと、そこが、リンク、できていないことにジレンマを感じました。もっともっと子どもたちが楽しめる場にしなければ。種市も、子ども向け、とか、できるんじゃないかと、思っています。□□ 最後に、心底嬉しかった岩崎さんからの言葉長崎県雲仙の種採り農家の岩崎さん、今回もトークにご参加いただきました。いろんな話をしてすごく楽しかったんですけど、思い切って、普段から思っていることを聞いてみました。「岩崎さんの野菜、私たちはどのくらい買えてますか?」と。そしたら「今は高橋さんたちがどこよりも一番買ってくれてるよ。高橋さんが転んだら、私も転ぶからですね、がんばってもらわんと!」と。涙がでるほど嬉しかったです。種市vol.1の時はまだ直接取引はできませんでした。恐れ多くて。練馬にある自然食品店 自然村さんがご好意で一緒に発注してくださり、自然村さんも私たちにそのまま利益なしでゆずってくださり(その時のご恩は今でも忘れておりません)それを販売していたので、実際の利益はゼロ、でした。その頃すでに出会って10年以上たっていましたが、取引したい、とはまだ言えなかった。伊勢丹との取引が決まってから、やっと、言えました。野菜をください、と。そこから、6年たち。オイシックスでもラディッシュでも大地でもない、小さな八百屋の私たちが、一人の種採り農家を支えている。たった一人の、その人の大切な生の時間を、支えられている。しかも岩崎さんの。それが、死ぬほど嬉しかった。常々、流通、という言葉を使っているけれど、初めて体感として流通を、自分たちに感じました。そうか、流通って、感じることなんだなって。ダラダラと書きましたが読んでくださった方、果たしていらっしゃるのかわからないのですがもし、何か感じることがあったら、教えてほしい。種市vol.6 総括。これにて終わり!本当にありがとうございました。
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