11月25日初著書「古来種野菜を食べてください」発売されます
やっとここにたどり着きました。それが、今の、気持ちです。5月からずっと書き始めて、晶文社の江坂様には大変お待たせしていたと思います。もうこれ以上ではない、というところまでつたない文章ではありますが、書ききりました。どれ一つ、取りこぼしの内容に。(だけどまだまだ伝えたいことはありましたが)これは、私たちの本ではありません。農家さんたちの日常がこんなカタチになったのです。農家さんたちとの共有の中で生まれた本です。ですから、この本のお礼をまた八百屋の日常の中でお返ししたい。今はそんな気持ちです。アマゾンでの先行予約も始まりました。→https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4794969449/hnzk-22日本のオーガニックというのは、なんだかハイセンスでお洒落で時折ファッションにさえみえる時がある。それはなぜか?そして、オーガニックと種の問題は切り離されている感覚があります。それはなぜか?だからと言って、この先、僕たちがその声をあげる時に、「オーガニック」という今あるスタイルの中に「種」のことを別に考えていくのも、また違うと思うのです。何にしても、私たちが考えるのは「共存」それは今ある農にまつわる問題がそのことと深く関係してきます。10月8日、青森県の林檎農家西館さんが農具に挟まれてお亡くなりになりました。つい先日、伝統野菜の南部太ネギをもう一度作るから!ってだから、高橋さん道を作ってよ!って言ってくれた。僕に、その野菜を託したいという思い。農家さんにとってどういうことなのか。それは、日常のすべて、人生のすべてを託すということ。だから、私たちが在来野菜を販売するということは、どういうことなのか。それは、人生をかけて、300円の野菜を売っているということ。オーガニックを次へ進めるためにいろんなことを、僕らは知らなくちゃいけない。ドーナツのように真ん中の核は変わらない、だけど、取り巻くいろんなことを知ることで、根底が揺らぐ瞬間がある。それを僕らは農家さんから教えてもらった。私たちの役割は、その「揺らぐ」を人に伝えるためだ。それはあたたかいところ。そこをあたためたい。だから、warmerwarmer、なんだ。またきちんと発売された時に、お話をさせていただきます。-----------------------「古来種野菜を食べてください」高橋一也野菜って、楽しくって、美味しくって、でも、ちょっと切ない。はじめに第1章:種が大事だと言い続ける! ・僕の日常は食のことでずっとさわがしい(独立前) ・僕の中の「種」となる土台に向き合うことをはじめた(独立後) ・世界のオーガニック、日本のオーガニック ・LOVE SEED!とはwarmerwarmerの意思表明第2章:最初に伝えておきたいことが、いくつかあって ・僕の意識がすべて正しいわけではないけど、あなたはどう思う? ・F1種の野菜のこと ・固定種・在来種の野菜が衰退したいくつかの理由 ・僕が懸念していること第3章:僕の仕事は野菜の流通、そのすべてだ――その1 ・流通、それを語るその前に ・固定種・在来種の野菜を「流通の乗せ方」という視点で三つに分ける ・僕の仕事は流通だ:その1――マーケット「種市」 ・僕の仕事は流通だ:その2―― ワタリウム美術館でのマーケット ・僕の仕事は流通だ:その3――warmerwarmerのお野菜セット ・これだって流通だ!――農家さんと企業をつなげること ・新規就農される方へ第4章:種について僕たちが知らなかったこと ・僕たちは、四〇年前から続いている断続的な流れの中にいる ・そして僕は、古来種野菜という造語をつくった ・「野」の「菜」の「種」は旅をする ・種はどのように定着するの? ・端境期という時期がある ・日本が世界に誇る多様性第5章:種まく農家と美味しい関係 ・美味しい関係って? ・農家さんと僕 ・ある農家/野菜との出会いがすべてを変えた ――長崎県雲仙市の種採り農家 岩崎政利さん ・僕には野菜の師匠がいる ・それは在来野菜からのギフトだった第6章:僕の仕事は野菜の流通、そのすべてだ――その2 ・東京に地方の野菜を集める理由 ・再生プロジェクトを成功させる方法 ・百貨店で在来野菜の販売がスタートした ・伊勢丹新宿本店との取り組みのいくつか 第7章:未来への種をまく ・子どもたちに伝えたいこと ・食のはぐくみかた――在来野菜の味覚エピローグ:八百屋の日々
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