種市への想い

4月27日、28日 古来種ファーマーズマーケット「種市」によせて古来種ファーマーズマーケット「種市」が終わり、その余韻からぬけだせないまま、ずいぶんと時間がたってしまいました。■■■公式レポートパート1はこちら→http://blog.livedoor.jp/organicbase/archives/52190455.html■■■公式レポートパート2はこちら→http://blog.livedoor.jp/organicbase/archives/52190505.html■■■奥津典子さんのブログ→http://blog.livedoor.jp/okutsunoriko/archives/7077695.htmlレポートなどはうまくまとめる自信がなく、すみません。公式レポートや奥津典子さんのブログなどで、種市の雰囲気を味わっていただければと思います。種市によせた想い、これまでの夢、これからの夢、などについて、少し、書かせていただこうと思います。-------------------------------------------------------古来種のお野菜を、いろんな場所で紹介したり販売したりしていると、どうしても一般種の野菜と比べられてしまいます。「日持ち、色合い、カタチ、長さ、色、大きさ、そして、値段」スーパーには食べきれないほどの野菜が並び、破棄されていく中で、安いをよいとするのか?高いをどうとらえるのか?古来種のお野菜を一般種の野菜と同じ土俵におくと、どうしても比べられる。であれば、古来種野菜だけのマーケットを開催したら、サンフランシスコのファーマーズマーケットのように、来ているお客様と野菜を販売している生産者の方々が、「販売する⇔購入する」だけではなく、その先にある、共感しあうこと、種を未来につなぎたいと思うこと、など、購入するだけではなく、その意識も共有できる場。そういった場ができるのではいか、と常に考え、常に人に話をしていました。素晴らしいサンフランシスコのファーマーズマーケット。サンフランシスコ地震が発端でもあるのです。もちろん、古来種の野菜が特別ではなく、日常的にいただけることが大きな大きな理想です。ですが、今、できることは、種について意識ある人たちへ問いかけること、さらにその方のすぐ隣の方へ語りたくなるような「楽しい場」をつくることが必要だと常々感じていました。構想は出来上がっていました。が、やはり私一人ではなかなかできることではなく、独立してから悶々と2年がたとうとしていました。そんな時に、別の仕事の関係で、オーガニックベースの奥津爾さん、典子さんと出逢います。そして、種を守る活動をしている、古来種ファーマーズマーケットをやるのが夢だ!と赤裸々にお話をさせていただいたところ、「やりましょう!」と。びっくりしました。何度も打合せをするうちに、本当に開催することになり、場が決まり、ご縁のある方々が集いはじめ、これまでいろんな方が難色をしめしてきた、このマーケットに、奥津ご夫妻のお二人が関わってくださる。もう、これ以上のことはないと思い、全力で企画を進め、全力で野菜を集めました。これ以上の言葉がでてきませんが、奥津ご夫妻に、心より感謝申し上げます。ご来場頂きました方々、そして種市の企画をツイッター、フェイスブック、ホームページ、ブログ等でご紹介頂きました方々、また、今回の企画にご出演にご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。「種市」が進んでいく2日間、種の大切さを発信しようと思っていましたが、皆様からのうねりやエネルギーを逆にいただいてしまいました。感じております、それをまた次の何かへカタチを変えようとしています。「種市」が終わってから、「本当に種を次代に受け継ぐことができると信じていますか?」「この活動は、うまく行くと思いますか?」との質問を多く頂きます。うまくいくかどうかは、今も正直わかりません。ただただ、信じて行動しているだけです。古来種の野菜がただただ「美味しい」と思ったから、それをただただ残したいと思っているだけです。東京に住んでいる私たちはほぼ自給率0%です。自分たちの食べるものすら作れていません。であれば、私たちの一部をつくる食べることへの選択をしてほしいのです。「先祖から受け継いできた野菜を食べるよ!」と。そうすると、種を守っている方々へメッセージが伝わり、時間こそかかるかもしれませんが、私たちの毎日の生活の中で普通に取扱いされるようになり、「古来種の野菜」に触れられること、そして食べること、学ぶことが、継続していくことを願っています。地産地消ができない東京であるからこその、選択、です。それができる東京ってかっこいいじゃないですか。それから、今回「種市」を開催した春という季節は夏野菜への切替の時期でもある「端境期」でした。ですから生産者の方々は、今、畑にあるものを、「もうこれしかないよ!」と言いながら、せいいっぱい、本当に何もない中、お野菜を出荷してくださいました。ですから、かき菜やのらぼう菜、間引き菜などの葉物が多かったことに気づかれたことでしょう。ないのです。。。自然にお野菜をつくっていると、この季節は本当にお野菜がないのです!それを理解しての開催でしたけど、生産者の方には「なぜ、、いま時期に、、」と何度も言われました(笑)でも、「野菜がない」ということも、知ってほしかった。でも、ないからといって、売場に野菜がないのは、かっこ悪いので、必死に全国から集めました。両手に電話、途中でファックス、今いきます!と車で出かけて、帰ってきたらジーンズと靴は泥だらけの毎日。おかげで涙が出てきそうなお野菜がなんとか集まりました。有機農業界の方がみたらきっとびっくりされるような生産者のラインナップ!!その素晴らしさと一緒に、もう少し生産者にフォーカスできればよかったのですが、それは、反省点として次回へ持ち越し。そして、生産者の方々はそれぞれにおっしゃいました。「夏ならもっとあるのに!」「冬ならもっともっとあるのに!」と。おっしゃるとおり、夏と冬の季節には、もっと多様性のあるお野菜を皆様にご紹介できると思います。私も出逢ったことのない野菜がまだまだ沢山あるのです。その野菜に会いたい!それを皆さんに紹介したい!古来から今にいのちが繋がっているお野菜たちは、私たちにたくさんのメッセージを伝えたいと、ひっそりとどこかで待っています。私たちがそれをみつけてきます。そして次の種市で紹介したいと思います。「種市」への想いというか、種への想いというか、生産者への想いというか、歴史への想いというか、経過していく時間への想いというか、出逢った方々への想いというか、いくら感謝の気持ちを並べても並べても、全くもって足りませんので。その気持ちを次の種市で表現できたらいいなと思います。いのちに祈りを。高橋一也

warmerwarmer

古来種野菜とは?「伝統野菜」とか「在来種」「固定種」と言われる野菜の総称。種が代々受け継がれてきた野菜や、種から育ってきた野菜たちのこと。私たちが願いを込めて、古来種野菜と呼びはじめました。 僕たちは、古来種野菜を食べてもらいたいと思っている八百屋です。

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